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Mr.Keisuke Goto, 4th Student President of Keio

第 4 代塾生代表・後藤圭祐氏 

 2019年12月に塾生代表選挙が行われた。塾生代表とは塾生の自治組織である全塾協議会の代表を務める役割だ。今回の選挙で6人という最多の候補者が並ぶ中、第4代塾生代表に当選した後藤圭祐氏にお話を伺うことができた。

本記事では、公約や代表としての仕事についてだけでなく、後藤氏が自身の経験を通して感じたことやそれを踏まえて代表として取り組もうと考えていることについて特集する。

〈後藤氏について〉

 2019年現在経済学部2年。ドイツの高校を卒業し2017年に経済学部(PEARL)に入学、半年間在籍後退学。2018年4月に経済学部に一般入試で再入学した。

2019年度は塾内最大規模のサークルのひとつである経済新人会で副代表を務めた。同サークル員によると、後藤氏は明るく親しみやすく、また誠実な人柄から人気や信頼を集めているという。

 後藤氏は、たくさんの人と出会いお互いに知り合える関係を築きたいという思いをきっかけとして塾生代表を志したと語る。

「高校は人数も少なく、大体の人が知り合い。しかし、大学は規模が大きいのにも関わらず、意外とコミュニティが狭くなりやすい。自分に刺激をくれるような人がたくさんいるはずだが、何もしなければ4年間出会うことができない。そんな人たちにもっと出会いたいと思った」と後藤氏は話す。

 代表としての職務に加えて、実行したいと考えていることについて伺った。後藤氏は「任期の間に様々なサークルや団体に顔を出し、代表含め多くの人と知り合っておきたい」とする。

その意図について、「塾生のやりたいことを支援するために、必要に応じて自分が知り合った団体や塾生を紹介したり、塾生同士をつなげたりできるようにしたい。いわば塾生の架け橋的な存在でありたい」と語る。何かやりたいことができたときに、どう行動すればよいか、またどのようにそれを広めればいいかということを気軽に相談でき、またそのニーズに対し必要に応じて最適な相手を紹介するといったように、塾生の行動範囲の拡大を応援したいのだという。

一見塾生代表というと遠い存在に感じるが、より身近な存在として気軽に頼ってほしい、という思いがあると話した。

 またPEARL入学の経験から感じることについて、「留学生や帰国生に対する情報量が一般学生と比べて圧倒的に少ないこと」を挙げる。

前述したとおり、大学でのコミュニティは限定されがちである。特に留学生や帰国生で日本語に堪能でない学生はマイノリティとなってしまい、その傾向も強いという。自身の経験を活かして、そのような学生のグループにも積極的に関わるためにデータなどを集め、海外からの学生について自分から知る姿勢を大切にしたいという。

「自分は慶應が大好き。たとえば海外の学校は大学スポーツも熱い。慶應でもスポーツ観戦で自分の学校を応援できる雰囲気を作ろうと話し合っているところだが、もっと海外からの学生を大切にし、積極的に学校のイベントに関わってもらいたい。スポーツだけに留まらず、彼らと一般学生との交流を図り、学内を一層盛りあげられたら」と話す。

 また、今回の選挙は投票率が11,9%と低い傾向だった。それについても、「やはり知名度や広報がまだ足りない。塾生代表はじめ協議会は、予算の分配など塾生に密接にかかわることを決定する機関であり、選挙も学内では重要な位置。もっと関心を持ってもらえるように学校全体に掛け合いたい」としている。

一般の学生はもちろん、留学生や帰国生にも学校のイベントとして参加してもらえるよう、宣伝活動に力を入れていきたいとのことだ。

 まだ創設されて日の浅い塾生代表という役職だが、後藤氏の目指す「塾生どうしの架け橋」という存在は新しい視点なのではないだろうか。

 取材を通して塾生代表にかける思いを知るとともに、これからの後藤氏の活躍に期待を寄せたいと感じた取材だった。

執筆:信太 優里奈

英語編集:Kaiyuan Fei (David)


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